2026年7月8日(水)開催 FINANCE CONFERENCE「金融業界におけるデジタルで進化するCX戦略」開催レポート

2026年08月27日 12時00分 2026年7月8日開催イベント イベント開催レポート

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2026年7月8日、「金融業界におけるデジタルで進化するCX戦略」をテーマとしたイベント「FINANCE CONFERENCE」を開催いたしました。本イベントは、銀行・保険・証券・カード会社などの金融機関における経営層・管理職、営業企画部門、IT・DX推進部門、マーケティング部門の責任者・実務担当者の方々を対象に、JA共済ビルカンファレンスホールで実施されました。

金融機関を取り巻く環境が大きく変化する中、顧客ニーズの多様化や接点のデジタル化が進み、より質の高い顧客体験の提供が求められています。一方で、顧客データの活用、ロイヤルティ向上施策、AIを活用した業務変革など、持続的なCX向上を実現するためにはさまざまな課題への対応が必要となっています。

本イベントでは、株式会社いよぎんホールディングス 井門 照 氏、株式会社セブン銀行 三宅 絵梨花 氏、株式会社西日本シティ銀行 髙木 英樹 氏らをゲスト講師に迎え、金融機関におけるCX向上の取り組みや、AIを活用したマーケティング・顧客対応の最新事例について紹介されました。
また、株式会社ギフティからは顧客との関係性を深めるロイヤルティプログラム戦略、株式会社RightTouchからはAIオペレーターによる顧客対応の未来など、多角的な視点から金融機関の今後の顧客接点のあり方について共有されました。

講演後には参加者同士や登壇企業との活発な情報交換も行われ、金融機関がAIやデータを活用しながら、より良い顧客体験を創出していくためのヒントを得られるイベントとなりました。

伊予銀行におけるCX向上の取り組み
~データとデジタルチャネルの活用によるパーソナライズされた情報提供の実現~

株式会社いよぎんホールディングス
営業企画部
株式会社伊予銀行
ビジネスマーケティング部 課長代理
井門 照 氏

本セッションでは、株式会社いよぎんホールディングスの井門照氏が、データとデジタルチャネルを活用したCX向上への取り組みについて講演されました。

講演では、同社が掲げる「DHD(デジタル×ヒューマン×デジタル)」の考え方を軸に、デジタル化によって生み出した時間をお客さまとの対話や価値提供へ振り向ける取り組みが紹介されました。また、CXを一時的な施策ではなく、お客様第一の理念を進化させた取り組みとして位置付け、中期経営計画にCX指標を組み込み、継続的な改善サイクルを回していることが語られました。

後半では、データ利活用とデジタルマーケティングによる「マスリテール顧客の資産成長支援」の具体的な取り組みが紹介されました。お客さまごとの年齢や資産状況、取引履歴などをもとに最適なアクションを導き出す「ネクストアクション推奨モデル」を構築し、AGENTアプリを通じて一人ひとりに合わせた情報提供を実施している点は、多くの金融機関にとって参考となる内容でした。さらに、レコメンドへの反応データを活用して提案精度を継続的に高める仕組みや、その取り組みを通じてCX指標の向上につながっていることについても紹介されました。

顧客接点強化を叶える「ロイヤルティプログラム」戦略

株式会社ギフティ 
giftee for Business事業本部 Business Section Enterprise Solution Unit
宮田 淳 氏

本セッションでは、株式会社ギフティの宮田淳氏が、心理学や行動経済学の考え方を取り入れた「ロイヤルティプログラム」のあり方について講演しました。

講演では、従来の一律なキャンペーンや経済的インセンティブ中心の施策だけでは長期的なロイヤルティ形成は難しくなっている現状を示し、その上で、お客様との接点を強化するためには、「スピーディー」「カジュアル」「パーソナライズ」といった要素が重要であると語りました。口座開設やアンケート回答など、お客様の行動に対してその場でインセンティブを贈る機会をこまめに設けることや、一人ひとりが自分に合った特典を選べる仕組みが、顧客体験の向上につながると言います。

さらに、ブランドへの愛着や共感を育む「エモーショナルボンディング」の重要性にも触れ、価格競争に頼るのではなく、企業独自のストーリーや価値観を伝える顧客接点の設計が、選ばれ続ける企業づくりにつながると説明しました。後半では、金融機関を含むさまざまな業界でのロイヤルティプログラム支援事例や、ポイントプログラムを活用した具体的な取り組みも紹介され、顧客接点を再設計するヒントが示されました。

\このセッションの動画をFinlinkにて公開中です/
ご覧いただくことで、以下の内容をさらに深く学べます。

・新規顧客獲得コストの高騰を踏まえたロイヤルティプログラムの必要性
・心理学・行動経済学に基づく顧客接点設計の考え方
・「スピーディー」「カジュアル」「パーソナライズ」を実現する施策のポイント
・ブランドへの共感や愛着を高める「エモーショナルボンディング」の実践方法
・金融機関におけるポイントプログラム・デジタルギフト活用事例
・顧客ロイヤルティ向上につながる施策設計の具体的なヒント


動画視聴はこちらhttps://finlink.tech/blog/53.html

セブン銀行におけるマーケティングへのAI活用

株式会社セブン銀行
AI・データ戦略部
データサイエンスグループ 副調査役
三宅 絵梨花 氏

本セッションでは、株式会社セブン銀行の三宅絵梨花氏が、AI・データ活用の取り組みと、カードローンのマーケティングにおける実践事例について講演されました。

講演では、セブン銀行がAI・データ戦略部を中心に、データ基盤の構築からAIモデル開発、データガバナンスまでを一体で推進する体制を整えていることが紹介されました。その上で、関連会社が保有する購買データを活用し、カードローンのニーズを予測する「ローンニーズ検知AI」の取り組みが詳しく語られました。来店頻度や購買行動などのデータをもとにニーズを予測し、必要としているタイミングのお客様へターゲティング広告を配信することで、広告効率の向上と顧客体験の両立を目指していることが紹介されました。

さらに、生成AIを活用したペルソナ生成や、ペルソナごとに最適化した広告クリエイティブの検証、Google広告への展開など、AIを活用したマーケティング高度化への取り組みも紹介されました。PoCから本番運用へ移行するまでの検証プロセスや、データ分析を通じて改善を重ねる実践的なアプローチは、多くの金融機関にとって示唆に富む内容となりました。最後には、ローン領域で培ったノウハウを他の金融商品や多様な広告チャネルへ展開していく今後の展望についても語られました。

攻めと守りで進化するAI顧客対応
〜AIオペレーターの現在地と未来〜

株式会社RightTouch
代表取締役
野村 修平 氏

講演では、AIオペレーターが従来のボイスボットとは異なり、生成AIを活用することで非定型の問い合わせにも柔軟に対応し、顧客ごとに最適化された応対を実現できることが紹介されました。一方で、本格導入に向けては、ハルシネーションへの対策や品質維持、AIが学習しやすいナレッジ整備など、運用面における重要な課題についても詳しく語られました。特に、AIの精度は導入時だけでなく、継続的な改善によって高めていくことが重要であり、「使うほどに賢くなるAIオペレーター」を実現するための考え方が示されました。

また、デモンストレーションでは、不正利用への問い合わせ対応や住所変更手続きなどを例に、人とAIが役割を分担しながらスムーズな顧客対応を実現する様子が紹介されました。さらに、VOC(お客様の声)を活用して不足しているナレッジを自動で発見・蓄積し、AIが自己改善を繰り返していく仕組みや、Web行動データを活用した伴走型のサポートなど、金融機関における次世代コンタクトセンターの姿についても語られました。


\このセッションの動画をFinlinkにて公開中です/
ご覧いただくことで、以下の内容をさらに深く学べます。

・AIオペレーターと従来のボイスボットの違いと現在の実用レベル
・AI導入における「顧客体験」「チューニング」「データ管理」の3つの課題
・AIが継続的に賢くなる自己改善の仕組みとナレッジ活用の考え方
・VOCを活用したナレッジ整備とAI品質向上の具体的なアプローチ
・Web行動データを活用した伴走型サポートの実践例
・人とAIが役割分担しながら実現する次世代の顧客対応と今後の展望


動画視聴はこちらhttps://finlink.tech/blog/54.html

西日本シティ銀行におけるお客さま起点のマーケティング戦略

株式会社西日本シティ銀行
デジタル戦略部
マーケティンググループ チーフ
髙木 英樹 氏

本セッションでは、株式会社西日本シティ銀行の髙木英樹氏が、中期経営計画「未来共創2029」のもとで推進する、お客さま起点のマーケティング戦略について講演されました。

講演では、「One to Oneソリューション」の実現に向けた考え方と、その実践に必要な「仕掛け」「組織」「武器」の3つの観点から、西日本シティ銀行の取り組みが紹介されました。営業現場にお客さま起点を浸透させるための組織改革や、顧客セグメントに応じた営業体制の見直し、営業店・コールセンター・デジタルチャネルを組み合わせたベストミックスチャネル戦略など、リアルとデジタルを融合した顧客接点のあり方が語られました。

また、CRMを活用し、対面・非対面で得られる顧客情報を一元管理する仕組みや、データ活用を定着させるための社内育成の取り組みも紹介されました。さらに、営業活動の各プロセスにおける生成AI活用の構想として、顧客情報の要約や提案書作成、ネクストベストアクションの提示、音声データの要約など、営業担当者がお客さま対応により集中できる環境づくりについても展望が語られました。
最後には、「銀行は人だ」という考えのもと、AIやデータはあくまで人の力を最大限に引き出すための手段であり、お客さまとのより良いコミュニケーションを実現するために活用していく姿勢が示されました。

交流会

全講演終了後には交流会を開催し、講演企業と参加者との間で活発な情報交換が行われました。講演内容を踏まえた具体的な質問や意見交換が各所で交わされるなど、セッションでは聞ききれなかった実務的なテーマについても直接対話できる貴重な機会となりました。また、金融機関同士での交流も活発に行われ、各社が抱える課題や取り組みについて情報交換を行う姿が多く見られました。

本イベントでは、金融機関のマーケティングやCX向上、AI・データ活用に関する先進的な取り組みが数多く紹介され、多くの示唆が得られるイベントとなりました。

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今後の開催イベントはこちらから:https://si-forum.jp/